やりたいことがよくわからないとき~自分の心を動かす方法~

(カウンセリングサービス「心理カウンセラーのコラム」掲載分です)

今年の1月末まで半年間、家族の病気や私自身の体調不良もあり、カウンセリング活動をお休みしておりました。

今は家族に時間を使いたい、自分の体も休めたい(ついでに)、そう思っての休会でした。

当然ながらカウンセリングをしていた頃より時間もあり、気持ちにも余裕がある・・はずでした。
実際に体調は良くなっていたのですが、思いもよらず心はなぜかモヤモヤしていたのです。

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お休み中に私が新たに通い始めた病院は漢方治療がメインでして。
あらゆることを先生にお話して、体の状態を見てもらうのですが、初回はなんと診察に1時間もかかりました。

初回以降も主治医の先生に自分の日常生活についてお話をして、漢方薬を見立てていただいています。

自分が決めた休会期限まで、残すところ1か月となったある診療日のこと。

いつものように診察で「最近はどう?」と聞かれ、「ストレスが溜まっているのかも・・」と伝えた私に、先生はこう言いました。

「楽しいことしてる?人の役に立つことね。あれ、カウンセリングしてるの?」
「自分が大変なときほど、人の役に立つことをね、したほうがいいよ」

普通に考えたら、自分が大変なときには余裕がなく、誰かのためになることをしようとはなかなか思えません。

しかしながら御年80歳を超えてなお、現役で患者さんの治療を続けている先生の言葉には実感が伴っていました。

(きっと先生はご自身が大変なときも、人の役に立つことが楽しいという想いで続けてこられた方なんだな)

かく言う私も、原因不明の症状を先生に改善してもらった一人です。
ありがたさと尊敬の念を抱くと同時に、私がどうしてお休み中にモヤモヤした気持ちになっていたのか、わかったような気がしました。

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休会中の私には以前に比べて時間があったため、手っ取り早く自分がストレスを解消できる方法はたくさんありました。

手間をかけておいしいものを作って食べるとか、好きなゲームをする、音楽を聴く、ゆっくり読書をする。

それらは『自分を大切にする』という大事な楽しみの時間ですが、どこか満足できていない自分にも気がついていましたし、どうしてなのかわからずにいたのです。

人は『自尊感情』を持っています。
『自尊感情』とは自分に『〇(まる)』をつける感覚のことだと私は思います。

自分を大切に扱える自分はもちろん『〇』だけど、誰かの役に立って喜んでもらえて、自分もうれしく感じたら『◎(にじゅうまる)』だと思いませんか?

苦しいときほど自分を責めてしまったり、落ち込むこともあると思います。
そんな時だからこそあえて、人を喜ばせられる『◎』な自分を目指してみる。

主治医の先生は、人の役に立つことが自分の心を喜ばせることだと知っていたからこそ、ストレスを感じてうつうつとしている私に教えてくれたのだと思います。

自分がしたことが本当にためになっているのかどうかは、相手にしかわかりません。
けれど役にたてるかもしれない自分を想像すると、心が大きく動く自分がいたのです。

「早くカウンセリングを再開したい」と改めて思った出来事でした。

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もし『自分は何が好きなのかわからない』『いろいろ試したけど夢中になれるものがない』というお悩みがあるのなら。

自分以外に目を向けて、
『誰かが喜んでくれること』
『誰かの役に立てそうなこと』
をやってみてもいいかもしれません。

思ったように好意や善意が伝わらないこともあるでしょう。
でも伝えることが目的ではないのです。

誰かのために行動できた自分をまず認めて、ついでに相手も喜ばせることができたらどれだけ嬉しいでしょうか。

もちろんみなさんも、仕事に家族にと普段から誰かのお役に立っていることと思いますが、『やらなくちゃいけないこと』ではなかなか自分の気持ちは震えません。

私の休会期間も家族のためにという気持ちからでしたが、やはりどこかで「親の自分にしかできないことだから」という立場がありました。

立場や状況からするのではなく、誰かを想い行動することを自分で選んでみる。 

大それたことじゃなくても、日常の延長からでいいと思います。

例えば私は、娘が家に遊びに来たときは必ず何が食べたいか聞いてから食事を作るのですが、いつもおいしそうに食べてくれるので、作ることが楽しく感じます。
ただ『作らなければいけないから作る』だと、やることが増えるだけでそこに嬉しさは感じません。

仕事でも同じです。
業務に含まれていないことでも、少し気配りをすることで喜んでもらえたなら、「今日も役に立っちゃった!」「必要とされているな」とすごくいい気分で仕事ができます。

そこには『自分のため』と『誰かのため』が、いいバランスで共存しています。

自分がしたいことは何なのかわからないとき、やりたい何かを新しく見つけるのもいいと思うのですが、すでにあっても気づいていないこともあるのではないでしょうか。

やりたいこととは、心が喜び動くこと。
自分の言動が、誰かを喜ばせることを想像してみてください。

自分ひとりで考えてもやりたいことが見つかりにくいとき、ぜひ周りの人を喜ばせてみてくださいね。

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